月時計

時計

直近の節目

他の表現方式による月齢

これは何 ?

月の満ち缺け(朔望さくぼう)に掛かる時間を基準にした時計です。一般的な時・分・秒という単位は地球の自転(地表から見た太陽の位置)が基準ですが、それに匹敵するような単位を月から作り出せないか考えて、こんなのが出来ました。

勿論、日常生活で使う時間をこっちに切り替えるべきだとか主張するわけではありません。日が昇る・日が沈むという現象は人間の生活を支配しているので、その単位を廃止するのは支障が大きいです。面白そうだから作ってみただけ。ただ利点があるとすれば、「時差」が存在しない事でしょうか。地球上のどこから見ても月の満ち具合は同じなので、本質的に世界共通の計時方法になります。

天文学的な月の運行は複雑で、朔望の長さも常に微妙に伸び縮みしています。しかしここでの目的はそれの正確な予測・再現ではなく、むしろ変動を排除して単純で安定した単位にする必要があります。そこで、朔望の長さを平均化した平均朔望月という値を積極的に使っています。結果的に、この時計で表示される満月や新月は、実際に観測される満月や新月の瞬間とは数時間ずれる事があります。「今夜は満月」というくらいの精度で利用するなら外れない筈です。

平均朔望月の長さは約 29.530589 日なので、これを 60 等分すると、一単位は約 12 時間(11.812236 時間)になります。これを〈刻〉という単位語で呼ぶ事にしました。新月の瞬間から次の新月までを 60 刻に区切るので、0 刻は新月、30 刻は満月、15 刻と 45 刻は半月に相当します。文字盤の下半分に小さく組み込まれている時計が一周 60 刻で、個々の目盛りが一刻に当たります。

一刻の長さ(約 11.8 時間)を 12 等分すれば、一般的な一時間とほぼ同じで僅かに短い単位(約 0.984 時間)が出来ます。これを更に 60 等分、更に 60 等分して、一般的な分・秒とほぼ同じ単位を作りました。前掲の時計で中心から出ている三本の針がこれらを表すので、普通の時計と同様に読めるけど僅かに速いです。刻の針が一目盛り進む間に、短針が一周します。単位語は〈月時〉〈月分〉〈月秒〉などが考えられますが、紛らわしくなければ〈時〉〈分〉〈秒〉と言ってもいいです。

月番号は、1970/1/8 の 4:36:40(日本時間)を第一回の新月として起算しています。この日から数え始めているのは、JavaScript の時刻が 1970/1/1 から始まるというだけの理由です。この起算時刻は妥当性が未検討で、将来調整するかも知れません。日付として無意味だし、時刻としては平均的な新月の瞬間からちょっとずれてる気がしています。